幻から爆釣へ

 2002年から4月から11月にかけて、ポイントをあちこち試してみ
ました。ワンド、リュウジン、タカの船着き、マンジュウ、キリ、カイキ
ョウ、ナガテ、池の前、マル。とにかくコブ以外。
 一番釣果が出たのがキリの船着き。上げ潮、カウンター27。
2003年、爆釣が始まります。

 2003年当時の僕は失業中で石鯛の竿もリールも持ってない状況。
見かねた池田が竿とリールを貸してくれました。
6月の7日に釣友のN君が3.8kを上げ、石鯛釣りますます熱中してい
た6月末、光隆丸で通っていたO君(最近見かけないけど)がタカの船
着きに1週間ほど撒き餌を入れて釣りに来ました。するといきなり5枚、
2k以上の良型を上げているではありませんか。(僕はキリで小型1枚)
 誰かが連続して攻めているポイントは、侵害しない。昔からの三ッ瀬
のルールです。
 撒き餌の重要性とちょっぴり悔しかった僕は翌日、撒き餌と50個の
ガゼを持って再度キリへ。
 その日はシケてうねりもありました。確か照三丸だけの出港で石鯛釣
りはキリに僕だけでした。10時満潮の中潮だったかな。
 ガンガゼを2個付けして第1投。
ガツン、ガツンとイシダイ特有の当り。次の瞬間穂先が海面へと突っ込
みます。「きたっ!」竿をピトンから外し必死にリールを巻きます。やがて
シケで真っ白いサラシに見える7本の黒いタテジマ。「イシダイだ!」
一気に抜きあげます。バサッ!バサッ!と石鯛特有の跳ねる音。2kオ
バーの良型です。次のガゼを付けて釣り上げたイシダイをストリンガー
に通してふと竿を見ると海中に突っ込んでいます。あわてて竿を起こし
必死に巻き上げるとサラシの中から見えたイシダイの縦シマ模様の白い
部分にほくろの様に点々があります。抜きあげて確認すると2kくらいの
イシダイと石垣ダイの交配種です。(この日はカメラがなく写真がありませ
ん)
 
とにかく1投目から入れ食い状態で4枚上げた時点で時計を見ると6時
半。ふと気づけば全身汗でびっしょり濡れています。
 一息ついて仕掛けを投げ、カウンターが35なので当っている27までリ
ールを引こうと32まで巻いた時、リールが巻けなくなります。「あれ?ここ
には引っ掛かる瀬はないはずだけど?」
と思った次の瞬間、また、また、また、また、せいかくには5回目の穂先が
海中に突っ込みます。「こいつはデカイ!」
石鯛との強烈な引っ張り合いが始まります。なかなか底を切る事が出来ま
せん。そうこうしている内にピクリとも動かなくなりました。根に入られたの
です。「出てこい!」と祈りつつ時間だけが過ぎていきます。3分経ち5分が
過ぎ。朝の入れ食い状態の時合いです。
 再度、「出てこい!」と叫んだ次の瞬間!

    まだまだ続きます。次回のつづきは石鯛の思い出4にて!